契約前に対象工事と居住年を確認
リフォーム費用なら何でも一定割合が減税されるわけではありません。工事内容、住宅の床面積、居住する人の所得、借入条件、居住年、補助金等で対象が変わります。見積りを取る段階で、施工業者に対象工事の区分と証明書の発行可否を確認します。
住宅ローン控除は利息の所得控除ではありません
一定の増改築等について、年末の住宅ローン残高等を基に計算した額を所得税から差し引く税額控除です。国税庁No.1211-4が示す2022〜2030年入居の増改築等の一般枠は、控除期間10年、年末残高等×0.7%、年の控除限度14万円です。別の取得区分や経過措置にはその条件を使います。
仮に対象残高が1,000万円なら、1,000万円×0.7%=7万円。70万円ではありません。さらに所得税率20%を掛けて控除額を計算し直すものでもありません。実際に控除できる額は税額等の制約を受けます。
要件を照合する表
| 確認項目 | 手元の資料 |
|---|---|
| 対象の増改築等に該当するか | 工事内訳、図面、証明書 |
| 自己居住・入居時期 | 工事完了日、居住日 |
| 床面積・住宅の使い方 | 登記事項等、事業併用の有無 |
| 所得要件 | その年の合計所得金額 |
| 借入期間・対象残高 | 金銭消費貸借契約、年末残高証明等 |
| 補助金等 | 交付決定通知・金額 |
住宅の「物件価値が2,000万円以下」という条件ではなく、所得要件等を確認します。借入期間は原則10年以上の分割返済などの条件があります。全要件は対象年の国税庁資料で照合してください。
現金で払う改修にも別の制度があります
省エネ、バリアフリー、多世帯同居、子育て対応などには、一定条件の住宅特定改修特別税額控除があります。標準的な工事費用相当額などを使う制度もあり、支払総額の10%を無条件に引く計算ではありません。
同じ工事で住宅ローン控除と改修税額控除を単純に全部足すことはできません。選択適用や併用制限を確認します。固定資産税の減額や補助金も申請先と要件が別です。
見積りと実負担を比較するとき
- 減税がなくても必要な工事内容と予算を決める。
- 対象工事・証明・申告要件を確認する。
- 借入利息と手数料、補助金、実際に控除できる税額を同じ期間で比較する。
- 初年度の申告や自治体への申請期限を記録する。
借りれば必ず得になるとは限りません。ローン返済計算器は返済額の比較用で、減税資格は判定しません。