年末調整の保険料控除の書き方を徹底解説
年末調整の保険料控除は、正しく申告すると所得税と住民税が安くなり、還付金が増える重要な制度です。しかし「どこに何を書けばいいのかわからない」「どの保険が対象なの?」と悩む方も多いでしょう。
この記事では、生命保険料・地震保険料・国民健康保険料 それぞれの書き方を、記入例付きでわかりやすく解説します。
保険料控除の種類一覧
年末調整で申告できる保険料控除は、大きく分けて3種類あります。
| 控除の種類 | 対象となる保険 | 上限額 |
|---|---|---|
| 生命保険料控除 | 生命保険・介護医療保険・個人年金保険 | 一般生命保険:4万円 介護医療保険:4万円 個人年金保険:4万円 合計最大12万円 |
| 地震保険料控除 | 地震保険・長期損害保険 | 最大5万円 |
| 社会保険料控除 | 健康保険・厚生年金・雇用保険・国民健康保険・国民年金など | 上限なし(全額控除) |
生命保険料控除の書き方
生命保険料控除は、一般生命保険料・介護医療保険料・個人年金保険料 の3つに分かれています。
記入が必要な書類
「給与所得者の保険料控除申告書」の生命保険料の欄に記入します。会社から配布される年末調整書類の中に入っています。
記入する項目
- 保険会社等の名称:保険会社名を記入
- 保険等の種類:「一般」「介護医療」「個人年金」のチェックを入れる
- 保険期間(年数):保険の契約期間(10年以上など)
- 契約者の氏名:契約者の名前(自分名義の場合、自分の名前)
- 被保険者の氏名:補償の対象になっている人の名前
- 新制度・旧制度の区分:平成24年(2012年)以降の契約は「新制度」、それ以前は「旧制度」
- 年間の保険料(円):一年間に支払った保険料の合計額
記入のポイント
- 保険料控除証明書 を見ながら書くのが確実です。保険会社から10月〜11月頃に届きます。
- 複数の保険に加入している場合は、それぞれ別の欄に記入します。
- 保険料の合計額が上限を超えている場合は、上限額までしか控除されません。
地震保険料控除の書き方
地震保険料控除は、火災保険に付帯する地震保険 が対象です。
記入する項目
同じく「給与所得者の保険料控除申告書」の地震保険料の欄に記入します。
- 保険会社等の名称:保険会社名
- 契約者の氏名:契約者の名前
- 被保険者の氏名:補償の対象になっている人
- 保険の対象となる住宅等の所在地:自宅の住所
- 保険期間(年数):契約期間(長期一括払いの場合は年数)
- 年間の地震保険料(円):一年間の地震保険料
注意点
- 火災保険だけでは地震保険料控除の対象になりません。地震保険に加入している必要があります。
- 長期一括払いの場合は、総額を年数で割った金額ではなく、一年分の保険料 を記入します。
- 県民共済や都道府県民共済の場合も、地震共済に加入していれば対象になります。
社会保険料控除の書き方
社会保険料控除は、健康保険・厚生年金・雇用保険などの社会保険料全額 が控除対象になる制度です。
会社員の場合
会社で社会保険料が給与から天引きされている場合は、会社が自動で計算してくれる ので、特別に記入する必要はない場合がほとんどです。
自分で記入する必要があるケース
以下の場合は、自分で社会保険料控除を申告する必要があります。
- 国民健康保険 に加入している(自営業の配偶者など)
- 国民年金 を自分で払っている
- 年の途中で転職し、前職の社会保険料を合算する必要がある
- 親が子供の国民年金保険料を払っている
記入する項目
「給与所得者の保険料控除申告書」の社会保険料の欄に記入します。
- 種類:「国民健康保険」「国民年金」など
- 保険者等の名称:市区町村名、日本年金機構など
- 納税者と被保険者との関係:本人・配偶者・子など
- 年間の社会保険料(円):一年間に支払った金額
国民健康保険の場合の注意
- 国民健康保険料には介護保険料や後期高齢者支援金 も含まれます。
- 一年間に支払った国民健康保険料の合計額を記入してください。
- 証明書は市区町村から届く「国民健康保険料決定通知書」などで確認できます。
保険料控除でいくらお得になる?
保険料控除を申告すると、所得税と住民税 が安くなります。具体的な節税額の計算方法は次のとおりです。
節税額 = 控除額 × (所得税率 + 住民税率10%)
例えば、所得税率10%の人が10万円の保険料控除を受けた場合:
10万円 × (10% + 10%)= 2万円 の節税
年収別の節税額の目安
| 年収 | 所得税率 | 生命保険料控除(12万円)での節税 |
|---|---|---|
| 300万円 | 5% | 約1万8千円 |
| 400万円 | 10% | 約2万4千円 |
| 600万円 | 20% | 約3万6千円 |
| 800万円 | 23% | 約3万9千円 |
実際の還付額を簡単に知りたい方は、年末調整計算器でシミュレーションできます。
よくある間違い
1. 保険料控除証明書を紛失した
保険料控除証明書をなくした場合は、保険会社に再発行を依頼できます。Webで手続きできる会社も多いので、早めに問い合わせましょう。
2. 複数の保険があって書ききれない
欄が足りない場合は、別の用紙に追加 して記入するか、合計額だけでも大丈夫な場合があります。会社の担当者に確認してみましょう。
3. 年末調整に出し忘れた
年末調整に出し忘れても、確定申告 であとから控除を受けられます。確定申告期間(2/16〜3/15)に手続きしましょう。
まとめ
- 保険料控除は生命保険・地震保険・社会保険 の3種類
- それぞれ「給与所得者の保険料控除申告書」の所定の欄に記入
- 保険料控除証明書 を見ながら書くのが確実
- 控除を受けると所得税と住民税が安くなる
- 出し忘れても確定申告であとから手続きできる
正しく申告して、しっかり還付を受けましょう。還付額が気になる方は、ぜひ年末調整計算器をお使いください。