接種計画は猫ごとに確認します
猫のワクチンは、年齢、過去の接種歴、外出や他の猫との接触、健康状態、使用する製品などで計画が変わります。ウェブの一律スケジュールだけで接種日や種類を決めないでください。
WSAVAの2024年ガイドラインは、猫汎白血球減少症、猫ヘルペスウイルス、猫カリシウイルスに対する基本的なワクチンと、感染リスク等に応じて検討するものを区別しています。ガイドラインと、日本で使用する製品の承認内容、個体の状況を獣医師が合わせて判断します。
受診前にまとめる情報
| 情報 | 記録例 |
|---|---|
| 年齢 | 生年月日、保護時の推定年齢。推定の場合はその旨 |
| 過去の接種 | 証明書の写真、製品名、接種日、動物病院 |
| 生活環境 | 完全室内か、外出・脱走の可能性、同居猫 |
| 今後の予定 | ペットホテル、引越し、新しい猫との同居 |
| 健康状態 | 現在の症状、持病、薬、過去の接種後の変化 |
接種歴が不明な保護猫は、推測で「済んでいる」とせず、不明と伝えて計画を相談します。
子猫で複数回の接種が検討される理由
母猫由来の抗体がワクチンの反応に影響するため、子猫は1回だけで十分と判断できません。WSAVAは初回シリーズを複数回行い、16週齢以降にも接種機会を設ける考え方を示しています。開始時期・間隔・追加接種は、感染リスクと製品に応じて確認してください。
成猫の追加接種も、すべての種類を「毎年」または「3年ごと」と一括で決められるわけではありません。前回の証明書を示し、今回必要な種類と次回の目安を聞きます。
種類の数だけで選ばない
「3種より5種、5種より6種が常に良い」という選び方はできません。製品によって含まれる対象が異なり、国内で利用できる製品も変わります。猫白血病等の検査や接触リスクを含め、追加する理由を確認します。FIPワクチンを一般的な必須接種として案内することも適切ではありません。
海外渡航では出入国の検疫条件が別にあります。通常の混合ワクチン証明書だけで渡航可能と判断せず、動物検疫所と渡航先の最新条件を早めに確認してください。
接種後に異変があったら
接種後の観察時間や連絡先を、帰宅前に動物病院へ確認します。呼吸が苦しそう、顔が腫れる、倒れるなどの変化は直ちに動物病院へ連絡してください。元気・食欲低下が続く、注射部位のしこりが気になる場合も相談し、自宅で薬を投与して様子をみる判断は避けます。
次回に役立つよう、接種日と製品、接種部位、症状が出た時刻と経過を記録しておきましょう。